これからコピーライターになろう!
そうがんばっている人に伝えたいことがあります。
それは、
ライターとコピーライターの違いは分かっていた方がいいよ!
ってことです。
未経験で求人を探していく場合、ライターとコピーライターの違いはハッキリさせていた方がいいです。
この違いを分かってない人って、意外と多いみたいですからね。
この点を曖昧にしたまま就活を進めると、自分の思い描いた道とずれてしまったり、遠回りしてしまうなんてことにもなりかねません。
というわけで、ここらへんでそろそろハッキリさせておきましょう!
コピーライターとライターの違いって?
コピーライターとライター。
名前が似ているので、仕事もそう変わんねーだろ!?と思うのも無理はありません。
でも、厳密に言うと全然違う職業なんですよね。
それぞれの仕事内容を見ていくと違いが分かりやすいと思いますので、簡単に説明していきましょう。
コピーライターの仕事内容
コピーライターの仕事内容を端的に言うと、
広告や宣伝物のコンセプトを立案し、言葉をつかって最大限に商品の魅力を伝える仕事。
ですね。
特に前部分の「広告や宣伝物のコンセプトを立案する」というのはコピーライターにとって欠かせない作業のひとつです。
ライターの仕事内容
ライターの仕事内容を端的に言うと、
雑誌やwebなどの企画に合わせて人や場所など取材を行い、その内容を伝えるために記事を書く仕事。
ですね。
取材というのは、企画に合わせて人にインタビューをしたり、店などの場所をレポートしたりすることです。
それらで得た情報を文章にして記事を書くというのがライターの基本的な仕事となります。
もちろん、自分で取材することなく提供された情報から文章作成するのもライター的な仕事ですね。
大きく違う点
それぞれの仕事内容を簡単に説明しました。
なんとなく違いが分かってきたかと思います。
両者の大きく違う点をさらに詳しく見ていきましょう。
メディアが違う
まず、基本的なフィールドとなるメディアが違う傾向にあります。
コピーライターは広告物がメインです。
主に戦うフィールドはテレビCM、折込広告、新聞・雑誌広告、交通広告などです。
商品があり、その魅力を伝えるために言葉を駆使します。
一方、ライターは雑誌やネット記事など、読み物的な媒体がほとんどです。
フリーペーパーの記事を書いたり、ブログの記事を執筆したりと活躍する場は多岐に渡ります。
ただしハッキリと別れているかというと必ずしもそうではないです。
コピーライターが広告に掲載する企画のために、自ら取材を行って文章に起こしたりすることもあります。
実際、私もコピーライター時代は、扱っている商品を監修したエラい人にインタビューをして、「この人が監修しているのだから安全ですよ!」みたいなことを書いたりもしてましたからねー。
あくまでそういう傾向があるというだけなので注意が必要です。
書く文章の種類が違う
また、メディアが違えば書く文章の種類も違ってきます。
コピーライターの文章は広告物がメイン。
広告は商品を売るためのものなので、文章も商品の魅力を最大限に伝えることに重きが置かれます。
魅力を伝えるために、キャッチコピーを使うのも特徴のひとつです。
端的で洗練された文章を用いてその商品のことを知ってもらい、購買意欲をかき立てるのが主な目的です。(中にはイメージアップを狙う広告もあります)
一方、ライターの文章は基本的には長文です。
コピーライターが端的に商品の魅力を伝えるのに対して、ライターは取材してきたあらゆる情報を長い文章にして伝えます。
その文章形態は、基本的にエンターテイメント性の強いものが多いです。
読む人の好奇心をかきたてたり、単純に読んでて楽ませられる文章が求められます。
1つの仕事にかける時間が違う
コピーライターの1つの仕事にかける時間って、皆さんが思っているより長いと思います。
もちろん扱う商品のジャンルによりますし、プロジェクトの規模にもよります。
ですがコピーライターの仕事は文字を書くだけではありません。
基本的にはコンセプトの立案から携わることになるので、そのための情報を集めたりするのに時間を要します。
実際にコピーを書く時間はそうでもなくても、その前段階にかける時間が意外と長いんですよね。
私の場合、コンセプトを考えている過程で大体キャッチコピーなんかは浮かんでくるタイプでした。
ボディコピーも、コンセプトが決まっちゃえば大体スラスラと書くことができます。
コンセプトは木の幹のようなものなので、そこからズレないように書くとなるともうほとんど答えは出来ているようなものですからね。
コピーを書く作業自体はそこまで時間はかからないです。
一方、ライターの仕事はコピーライターに比べて、1つの仕事にかける時間が短くなります。
文章量だけを見るとライターの方が多いんですけどねー。
それだけライターの仕事をいうのはスピードが求められますし、少し悪い言い方をするとどんどん消費されるタイプの文章を作る仕事です。
ちなみに私はこのブログの管理人であり、ライターでもあります。
どうです、このブログの文章。
そこまでお世辞にもキレイな文書とは言えないでしょ?(笑)
ブログの記事なんかは、要点が伝わって読む人が少しためになれば基本的にOK。
時間的にも大体1つの記事は1日で書き上げます。
コピーライター時代とは基本的に文章作成への取り組み方が全然違いますね。
まあブログはブログで、何を書くのか、誰をターゲットにするのか、検索キーワードは何か、みたいなことは事前に時間をかける必要があったりもします。
なのでこちらも文章を書くだけではないんですが、それでもコピーライターに比べると全然仕1つの事にかける時間は少ないですね。
それぞれの求人内容を見ても違いが分かる
実際に求人サイトを見れば分かりますが、そこに書かかれている内容もコピーライター求人とライター求人は違います。
例えば、ライター職の募集は「取材」という言葉が必ずと言っていいほどセットになっているのはご存知でしょうか。
お客さんに自ら取材をして質問し、企画に沿った文章を書くための情報を集めるのも仕事として任されるということです。
媒体は上でも書いている通り、雑誌やフリーペーパー、webサイト、ブログなんかの記事執筆がメインの仕事です。
ライター職でよくある仕事内容は以下の通りです。
1.求人広告のコピーライター
2.説明書を制作するテクニカルライター
3.サイトやブログの記事を書くwebライター
4.フリーペーパーや雑誌の記事を書くライター
注意すべきポイントは、求人サイトでどのカテゴリーに入っているかですね。
どこのカテゴリーに入っているかで、大体仕事内容は検討がつきます。
例えば、3と4は「記者・ライター」的なカテゴリーに入っていることが多いです。
こちらのカテゴリーに入っているとなると、仕事もずばりライターって感じの仕事内容になっている求人がメイン。
しかし、1と2はどちらかというとライター職にもかかわらず、求人サイトによっては「コピーライター」カテゴリーに入っていることも多いんですよね。
求人広告のコピーライターには注意
特に気をつけたいのは、1の「求人広告のコピーライター」ですね。
コピーライターと書いていますし、仕事内容も広告を扱います。
ですが、多分コピーライターを目指している人がイメージするコピーライターとは少し異なる求人だと考えてください。
批判もあるかと思いますが、このブログではあえてそう書かせて頂きます。
なぜ求人広告のコピーライターが、いわゆる一般的なコピーライター職とは少し違うと私が思うのか?
その理由を説明しようとすると少し難しいのですが、誤解を恐れずに言うと「クリエイティブ性にやや欠ける」ということですね。
皆さんが転職や就職をしようとする時、求人サイトとか求人雑誌を見ますよね。
希望の条件でしぼると、そこにはざーっといろんな企業が並んでいると思います。
その1つ1つの企業の求人情報を作成するのが、「求人サイトのコピーライター」です。
「20代で年収1000万越えがいる会社!」
「子供が出来ても働けるって、いいね。」
「挑戦する人を応援する会社です」
そんな感じの、ついクリックしてみたくなるバナーが並んでいます。
いやいや、ちゃんとしたコピーライターの仕事でしょ?
何が一般的なコピーライターと違うの?
そう思われるかもしれません。
知人で求人広告コピーライターをやっている人間がいるんですが、話を聞いていると仕事の内容としてはやはり一般的なコピーライターとはかけ離れています。
何が違うかというと、1つは案件にかける時間ですね。
求人募集って、皆さんが思っている以上に世の中にはあふれています。
現代は転職してステップアップするのがもはや基本なので、企業は次々と求人を出します。
そしてその数だけ求人広告は作られていくわけです。
決まっても決まっても尽きることはありません。
そんな環境なので、制作を請け負う側も1つ1つの求人案件にかけてられる時間が限られてきます。
この求人広告コピーライターの募集内容でよくある文言があります。
「慣れるまでは大変ですが、コツをつかめば1日数件の案件をこなすことができるようになります!」
この文言が全てを表していますよね。
1つ1つの求人広告に対して時間をかけずに作成できること。
そこまで時間をかけずに作成できるくらい、仕事としてはマニュアル化されているってことです。
ある程度フォーマットが決まっていて、そこに当てはめていく作業が中心です。
もちろん、見る人の目に止まるようなひねったキャッチコピーを考えたり、内容を少し読み物風にして引き込むといったことはできるでしょう。
でもやっぱり、消費サイクルが早い求人広告なので時間には限りがあります。
そこまで手の込んだことはできないです。
あと、こういう求人をよく見てみると大体が初心者歓迎となっているのも見逃せません。
・慣れれば基本的に誰でもできる
・人の入れ替わりが激しい
この点から見ても、この職業が皆さんが思っているコピーライター像とはかけ離れているのは明らかですよね。
言い方は悪いですが、使い捨てのサイクルが出来上がっているはず。
人を育てるつもりがある求人ではなさそうです。
いや、勘違いしないでほしいのは、私は別にこの類の職業をディスってるわけではないんですよ。
限られた時間で、次々と違うクライアントの案件をこなすのは大変なはずです。
キャッチコピーのパターンも同じのを使い回すわけにはいかないので、微妙に変化させたりといった難しさも絶対あるでしょう。
でも、いわゆるコピーライター職を経験してきた私から見ると、やっぱりこの職業をコピーライターと呼ぶのは少し違和感があるんですよね。
私の周りのコピーライター仲間も、やはり同じような感覚でいるようです。
あれはライターだよね。
そう感じている現役コピーライターが実際に多いのは間違いないです。
求人広告のコピーライターを利用する手もある
ここまで書いたのを見返してみると、なんだか求人広告コピーライターをディスってるだけに思えますね(笑)
そうじゃないんです!そうじゃないんです・・・。
コピーライターのイメージを想像してこの職に就いてみたものの、仕事をしてみて全然思ってたのと違う!なんてことだけは避けてほしいんです。
でも逆に、あえてこの求人広告コピーライターから始めてみるのも1つのテクニックだったりします。
このブログではいつも言ってますが、未経験からコピーライターを目指そうと思えば、とにかく業界に飛び込むことを考えなければいけません。
その点でいうと、この求人広告のコピーライターはうってつけ。
さっきも書いた通り初心者歓迎の求人も多いので、まずはそこから業界に飛び込み、経験を積むのも大いにあると思います。
いくらコピーライターのイメージとは違っているとはいえ、1つの広告を作り上げていく一連の過程は経験できるので絶対損はないはずです。
違いを一言で表すと・・・
ライターとコピーライター。
結局、二つの仕事の違いを一言で表すと、
書く文章そのもので価値を生み出すのか、文章も含めた総合的な視点を持って価値を生み出すのか。
これに尽きると思います。
誤解を恐れずに言うと、ライター職は文章を書くことそのものが生命線。
文章スキルを上げることで職業としてのレベルも上がっていきます。
一方、コピーライターは何度も言うように文章を書くだけの仕事ではありません。
広告を完成させるために、いろんなことをこなす必要がありますし、そのためのスキルも求められます。
コピーライターは「商品を売るための手段のひとつ」としてコピーを用いているだけで、極端な話、書くコピーが3文字とかでも広告として成り立たせることはできるんですよね。
実際、広告に載る文字数より、その前段階で作成する企画書の文字数の方がはるかに多かったりしますからね(笑)
文章量や文字そのもので勝負するというよりは、広告の世界観(コンセプト)を作り上げることの方が労力が必要ですね(少なくとも私はそうでした)。
最後に
今回はライターとコピーライターの違いをお伝えしました。
ざっくりとまとめてみますと。
文章を書く事自体にやりがいや楽しさを感じる人は、ライター。
広告全体の世界観から作り上げていくことに興味がある人は、コピーライター。
おおよそですが、大体こんなイメージです。
両方の傾向をきちんと知り、失敗しない就職活動を行いましょう!