コピーライターは基本的に休みがありません。
・・・そう聞いてびっくりしましたか?
いや、なにもずっと仕事をしているという意味ではありませんよ(笑)
要はこれ、コピーライターは仕事をしてない時でも「コピーライター」でいなきゃいけないって話なんですね。
一般的なサラリーマンなら、休みの日くらいは仕事を忘れてのんびりしたいと思いますよね。
でもコピーライターは、休日でもコピーに関係する事、広告に関する事、その他何かアイデアにつながりそうなこと、を頭のどこかで探す必要があります。
というか、勝手にそういうメンタルになっていくと思います。
むしろ、そういう状態を楽しめる人でないと仕事として続けていくのはなかなか難しいのかな?
コピーライターは常に時代のトレンドだったり空気感に敏感である必要があるんですね。
なんとなく「文章書くのとか得意だし、コピーライターにでもなるか」みたいな人だとまず続かないのではないでしょうか。
逆に、いつもおもしろいことを探している、みたいな人であれば多少文章力がまずくてもコピーライターの資質がありそうです。
その辺の話はこちらの記事で詳しく書いていますので、ぜひ読んでみてくださいね。
さて今回は、その資質にも関係してくるコピーライターの休みの日の過ごし方について。
私がコピーライターとして自分自身を高めるため、モチベーションを保つため、そして仕事に活かすために意識していた休日の過ごし方を書いてみたいと思います。
基本的にどんどん外出する
どんなジャンルの広告を扱うにしても、まずは外に出ましょう。
コピーライターは文章を書く仕事なのでどうしても内にこもってるイメージがありますが、実際は外にどんどん出る職業なんですよ。
なので休日もどんどん外に出て、いろんな情報を吸収するようにしたいところです。
とはいえ、ただやみくもに外出しろって言われてもどこ行けばいいか分かりませんよね。
公園のベンチでスマホしてればいいってわけじゃないですし。
一応、コピーライターとしてどういった考えを持って外を出歩けばいいのかを書いてみますので参考にしてください。
流行が集まる場所に出かける
広告と流行は切っても切れない関係です。
コピーライターはトレンドを常に追いかける必要があるんですね。
時代が何を求めているのか。
今どういう風が世間で吹いているのか。
そういうことを肌で感じられる場所に行ってみましょう。
移動手段はなるべく公共の交通機関にしたいところです。
目的地に着くまでにもいろいろ見るべきものはあるんですよね。
例えば、電車で移動するとなると、至る所に広告がありますよね。
駅の通路、ホーム、車内にも中吊りをはじめ色んな広告を目にすると思います。
その1つ1つの広告が、どんな意図でどんな人に向けてメッセージを発しているのかを眺めながら考えると色んな気づきがあるし勉強になります。
特に目的がなく外出することが苦手な人は、おもしろい広告を探すという目的をもって街を歩くのもおすすめです。
人を観察する
目的地に着くまでも、着いてからも、常に人を観察することは広告を眺めると同じくらい大切です。
どういった人が、どんな格好で出歩いているのか。
楽しそうとかつまらなさそうとか、人があつまっているその場所全体の雰囲気も見逃さないようにしたいところです。
売っているものを見る、買う
広告というのはモノを売るためのツールですよね。
なので世の中にどんなモノが売られているのかというのは、ぜひ見ておきたいところです。
ネットで見るのももちろんいいですが、実店舗でどんな売り方をされているのかなども見るとおもしろいですよ。
店頭に置いてあるポップや看板なんかも参考になりますよ。
また、商品はカタチある物だけとは限りません。
サービスもお金を出して買えるモノのひとつです。
例えば、映画館で映画を観たり、マッサージを受けてみたり。
そういったサービスを実際に自分で体験してみるのもいいかもしれませんね。
人と会う
友人や知人が集まる場に積極的に顔を出すのも、コピーライターとしては仕事のためになります。
というのも、いくら自分だけで情報収集しようとしても、やっぱり無意識に自分好みに偏ったりするんですよね。
なので他人と交流することで、自分では決して思いつかなかったような話題にふれることができます。
広告業界の人と交流するのはもちろんですが、できれば全く違う業界で働いている人ともぜひ話す機会は持ちたいですね。
コピーライターはいわゆる「世間一般の人」と同じ感覚を持つことはとても重要な意味を持つので、ぜひ積極的に異業種の人と会っていろんな話をしてみてください。
読書をする
さて、ここまで外出した時のことを書いてきましたが、いつも外にばかり出るのもなかなか難しいかもしれません。
というわけでここからは自宅でのおすすめの過ごし方をお伝えしていきます。
何だかんだ言ってもコピーライターは文章を書く仕事には変わりないので、日常の読書は欠かせませんね。
実際、私もそうですが周りのコピーライターはまず例外なく読書家でしたね。
しかもミステリー小説が大好き!とか、スポーツ雑誌しか読まない!なんて一定のジャンルに偏っている人はいなくて、むしろあらゆるジャンルのものを幅広く読んでいる人がほとんどでした。
コピーライターはコピーを書くとき、いろんな角度から情報を集め、観察し、考察します。
いろんな文章にふれるというのは、そうやって多角的な考え方をするのにとても役に立つんですよね。
・話題になっているベストセラー小説
・活躍しているメジャーリーガーが巻頭を飾ったスポーツ雑誌
・自分が仕事として扱っている広告ジャンルの専門書
・朝日や読売などの新聞朝刊
などなど。
要はコピーライターって色んなことに興味を持ってるんですよね。
これは元からそういう資質がある場合もありますし、コピーライターになってから意識的にそうなった場合もあります。
私はどちらかというと後者ですかねー。
コピーライターは文章がうまい人間がなるものとばかり思ってた人です(笑)
でもそれは入ってすぐの時に、先輩に言われた一言で考えを改めることになりました。
その言葉とは「コピーライターは俗の代表であれ」。
あえて流行りに乗ることで、時代が、一般の人たちが、何を求めているのかを感じなさいってことですね。
ただ文章がうまい、小手先のテクニックだけじゃコピーは書けない、そう気づかせてくれた一言でしたねー。
テレビを見る
ただし、ただつけっぱなしでボーっと見るということではありません。
コピーライターがテレビを見る時は、ちゃんと意識的に見る必要があります。
では何を意識して見るのかというと、ズバリ「CM(コマーシャル)」です。
いやいや、テレビCMなんて大手の代理店じゃないと関わることないでしょ。
そう思われるかもしれません。
もちろんそれは正しいのですが、だからと言って無視するわけにはいかないのも事実なんですよね。
テレビCMって大体が15秒とかですよね。
ごく短時間で、商品の魅力やメッセージ、時に世界観なんかを伝えないといけないわけです。
そこに込められた訴求ポイントを探す訓練に、テレビCMは適しています。
なので、私はパンフレットとかチラシしか作らないし・・・なんて人でもとても参考になるんです。
多分、クライアント(スポンサー)としては色々言いたいはずなんですよ。
例えばシャンプーだったら、香りの良さ、汚れを落とす力、髪を補修する成分・・・。
でも、短い間にあれこれ詰め込んでたら、あっという間に15秒なんて過ぎてしまいます。
結局、何が言いたかったのかが伝わらない・・・なんてことになりかねません。
なので短いテレビCMだと特に情報は絞る必要があるんですね。
コピーライティングって、要は捨てる作業の連続ですからね。
限られた時間や紙面で、最大限に商品の魅力を伝える必要があります。
そういうスキルを身に付けるためにも、テレビCMを見て「何が一番伝えたがっているのか?」を意識して考えるのはとても大切だというお話です。
あとひとつオススメなのは、ローカルなテレビ局のローカルCMを見るとある意味勉強になりますよ!
もちろん反面教師的な意味でですが、あまりにも残念なクオリティのCMが多いのでそういうのを見て逆に「何がダメなのか」を考えるいい機会になります。
・何をアピールしたいのかハッキリしない
・情報を詰め込み過ぎている
・逆に情報が無さすぎる
・なぜこの人物、あるいは場面設定を選んだのか謎
こういう点に注目して見ると、いかに私たちが普段目にしている全国ネットのCMがよく作られているかが実感できますよ(笑)
いや、もちろんいいところもあるんですけどねー。
妙にメロディがキャッチーで頭に残っちゃうとか。
よく分からないけど、強烈なインパクトだけはあったりとか。
文章を書く
ここに来てようやく本業の文章を書くが出てきました。
日記、ブログ、小説、ポエム・・・なんでもいいですが、とにかく自由に書くことです。
というのも、コピーライターの仕事って言っちゃえばクライアントの代筆業なんですよね。
ここ勘違いされやすいんですが、コピーライターは自分の意見を発信する仕事では全くありません。
あくまでクライアントの想いを最大限に伝わりやすく、代わりにメッセージを書いてあげる職業なんです。
なので、最初はその辺にフラストレーションがたまる人も中にはいるかもしれません。
「自己表現できる職業と思ってたのに全然ちがーう!!」なんて。
コピーライターのやりがいってそこじゃないんですよー。
なので、自分なりに表現する場はプライベートで設ける必要があります。
クライアントの想いではなく、あなた自身の想いを発露する場所を用意し、そこで思う存分自己表現をしましょう。
私もそうだったんですが、コピーライターとして仕事を始めてからのそういう場って貴重に感じるんですよね。
仕事してる時はクライアントのために文章を書いているので(仕事なので当然です)、自分のために自分の考えをただただ書くことが本当に楽しく感じるんですよねー。
ストレス発散ではないですが、そういう場を作っておくのは仕事のためにもなるのでオススメです。
最後に
コピーライターは常にいろんな情報に対してアンテナを張ることが大切。
そのためにも、仕事が終わってからとか休みの日も、そういった意識を持って過ごすようにすると、仕事にも必ず活きてきますよ。