未経験でも大手代理店のコピーライターになれるのか
最初に答えを言います。
なれます、です。
ただしそのためにはある条件が必要です。
というわけで今回は、未経験者が大手代理店のコピーライターになる方法についてお話しします。
尚、「未経験」と言っても具体的には新卒組と転職組の2パターンがあります。
それぞれについて、大手広告会社に入社する方法を解説していきましょう。
新卒で入社する
新卒とは言うまでもなく、大学生が卒業して初めて企業に就職することです。
大手の広告代理店には多くのコピーライターが所属していますが、こういった大きなところでは新卒でコピーライターの募集はほとんどしていません。
え!じゃあなれないじゃん。
そう思った人もいるでしょうがご安心を。
ちゃんとコピーライターの道は用意されているんです。
それは選抜試験というものです。
最初は他の職種で入社した新卒者がコピーライターを志望している場合、この試験に合格することでコピーライター職に就くことができます。
つまり、新卒の皆さんはコピーライターになれるか確実じゃない中で、広告会社に入社しようと努力するわけですね。
入社できたからといって必ずしもコピーライターの道を歩めるわけではなく、あくまでコピーライターになるためのスタートラインに立てたということです。
新入社員がすぐにコピーライターになれるケースはほぼこのパターンに限られます。
しかも選抜試験のレベルはかなり高く、文章力だけではなく発想力、論理的思考なんかも試されるので、とても狭き門だと言えますね。
社内転職する
では新卒者が選抜試験に落ちてしまえば、広告会社内でコピーライターになる方法はないのでしょうか。
というとそんなことはなく、他職種として配属になってから広告のスキルを積み、コピーライターに転身するパターンは結構あります。
他のクリエイティブ職はもちろん、営業職からコピーライターになる人もいます。
実際、有名クリエイターの黒澤晃さんも、営業からコピーライターになることはひとつの道だとおっしゃっていますね。
社内転職についてはこちらも適性試験があり、それに受かった人だけが希望の職種に就くことができる仕組みになっています。
中途採用(キャリア採用)で転職する
また、中途採用で広告会社に入社するパターンもあります。
大手広告会社のキャリア採用となるとハードルが高いのは言うまでもありません。
どこの会社でスキルを磨き、どんな広告を担当してきたのかなど、今までの経歴が問われることになります。
もちろん入社時には試験もあり、新卒の選抜試験以上にハイレベルでしょう。
広告賞などの受賞歴なども重視されることになるはずです。
・・・
ここで「あれ?」と思った人はするどいです(笑)
そう、キャリア転職とはコピーライターの経験がある人だけがスタートラインに立てる場です。
未経験の転職組はそもそも面接の場にも呼ばれないのが現実です。
「なんだよ、タイトルで未経験でもなれるって書いてあるじゃん。詐欺かよっ」
そう思われる人もいるかもしれませんが、決して騙すつもりではありません。
ただし、まったくの未経験者は大手代理店に挑戦する前に準備期間が必要です。
未経験から大手の広告会社に入るためには段階を経なければなりません。
その準備とは、
未経験OKの制作会社などに入って広告制作の経験を積む
ということ。
このステップを経ない限り、新卒以外の未経験者が大手代理店のコピーライターになれることはまずありません。
まあでも普通に考えたらそうですよね。
どんなジャンルの企業でも、中途採用されるのは相応のスキルを持つ限られた人材だけです。
しかも相手が大手の広告代理店となるとさらにハードルが上がるのは想像できるはずです。
それまで広告にまったく携わっていなかった人が、すんなりと大手広告会社のコピーライターになれる世界のテレビCMを、果たしてあなたは見たいと思うでしょうか!?(笑)
なお、経験する期間ですが、半年とか1年じゃまず話になりません。
どんなに激務の中をくぐりぬけたとしても、コピーライターのスキルは1年そこそこじゃ絶対に身に付かないものです。
私は5年間業界にいましたが、個人的な感覚では最低でも3年は続けないと厳しいでしょう。
というか最初の半年なんてほぼ見習いですからね。
小さな制作会社といえども、いきなり未経験者がコピーをまるまる任せられるなんてことは無いと思っていいです。
というか書けないですよ、普通はそんなの。
コピーを書くためには、まず広告の見方から学ぶ必要があります。
それを学ぶのに半年はかかるのではないでしょうか。
大きな舞台でコピーライターとして活躍したいなら、とにかく経験を積む意外にないってことです。
未経験の転職者が大手代理店に入社する方法
段階的に説明しますと、
1.未経験でも受け入れてくれる広告関連の会社に入社する
2.最低3年程度は広告制作の経験を積む
3.自分でもやれること(広告賞への応募など)はできる限りチャレンジする
ざっとこんな感じです。
まあ最初の1が既に難しいんですけどね。
コピーライターの求人自体少ないので、未経験から入れる会社はもっと少ないです。
場合によってはアルバイトや派遣からスタートすることも十分ありえますね。
また、広告業界に入れるのなら、最初はコピーライターとしての採用じゃなくても飛び込む勇気も必要になってくるかもしれません。
あと「2」の経験についてですが、あくまで目安として3年としています。
当然、人や会社によっては同じ3年でも身に着くスキルは全然ん違ってきますからね。
NHKの「ボーっと生きてんじゃねえよ!」じゃないですが、ただ漠然と中身のない3年を過ごしても意味がありません。
あるいはボーっと過ごしたつもりがなく一生懸命仕事をこなしてきたという人であっても、最初に飛び込んだ会社では大した経験が積めてないなと感じるのであれば、他の制作会社に転職するなどしてスキルを補う必要があります。
転職支援サービスの利用は必須
ご覧頂いた通り、新卒者以外の未経験者が大手代理店のコピーライターになるのは結構大変です。
というか学歴のある新卒者でさえ入るのが大変なのに、未経験の転職者が大きな広告会社に入るのが難しいのは当然といえば当然ですよね。
そのスタートラインに立つためのスキルを身に着けるための時間も必要になってきます。
でも、これって考えようによっては分かりやすくないですか?
やることはシンプルで明確なので、後はやるべきことをやるだけです。
そして経験を積むためには、まずどんなカタチでも広告に携わる会社に潜り込むことが最初の一歩なのは言うまでもありません。
いつも私がこのブログで「とにかくどんなカタチでも業界に潜り込もう」と言ってるのはそういうことです。
目標を定めたら、とにかく行動あるのみです。
まずは転職サービスに登録するなどして、とにかく情報を仕入れることから始めましょう。
・・・あ、かといって手当たり次第に転職サイトに登録するのは非効率ですよ!
こちらの記事に詳しく書かせてもらってますが、コピーライターをはじめとする広告業界に最短距離で飛び込むための方法がいくつかあります。
上の記事で紹介している方法で、ぜひ成功を勝ち取ってくださいね!