コピーライターになるために就職活動を始めている人、お疲れ様です!
手ごたえはどんな感じですか?
・応募してみたけど今のところ書類選考で落とされている
・面接まではいったけど具体的にまだ決まっていない
・内定をもらえたけど、正直そこに入るか迷っている
いろんな段階の人がいると思いますが、今回の記事は特に3つ目と4つ目の段階にいる人に読んで頂きたい内容です。
もちろん、それ以外のコピーライターを目指しているみなさんも読んでいて損はないですよ!
今回のお話はズバリ、「こんな制作会社は要注意!」といった内容。
まず個人的な考えとしては、初心者からコピーライターを目指すのなら1社目は形にこだわらず、とにかく業界に潜り込むのが最優先だと思っています。
コピーライターとして業界に入るのは大変なんですが、その後ちゃんと経験を積めばステップアップは比較的簡単なんですね。
なので、とりあえずコピーライターとして経験が積めそうなところであれば、どんな会社でもとりあえず入社してみて頂きたいんです。
この気持ちは変わりません。
でも!
できれば基本的な企業態勢はちゃんとしたところに入って頂きたいのも本音。
「どんな会社でも入ってみようっていうけど、やっぱり最低限の基準はクリアしてないと」って方もいるでしょうし。
という訳で今回は、僕の経験を踏まえて「ちょっと要注意かもしれない会社」の条件についてお話ししたいと思います。
こんな制作会社は要注意!?
コピーライターになるために面接を受けた会社が、これから説明する条件に当てはまっていたら要注意。
たとえ「経験だから」と割り切って入るにしても、少し苦労する可能性もあるということは頭に入れておきたいところです。
ちなみに今回お話しするのは、大きな代理店ではなく規模の小さい制作会社についてです。
ウェブに関わっていない
広告媒体であれなんであれ、webに関わっていない制作会社って今も結構存在します。
折込広告、フリーペーパー、パンフレットなど、いわゆる紙媒体のみの制作をしている会社ですね。
別に「ウェブをしてない=遅れているダメな会社」なんて単純に言うつもりはありません。
そもそもそこに手を伸ばす必要のないジャンルの仕事で安定的に利益を出せてる会社、紙媒体というくくりの中で常に新しい事を追求している会社はたくさんあります。
ではなんでこういう会社が要注意かというと、変に保守的という理由だけでwebを避けている会社も多いからです。
webの仕事に入り込む余地があるにもかかわらず紙媒体にこだわり、新しい事を取り入れる努力をしようとしない会社。
まあこれはweb云々の話ではなく、チャレンジしようとしていないって時点で会社としては危険信号ですけどね。
ちなみに僕が1社目に入社した制作会社もまさにそんな感じ。
上の人たちが今の仕事に固執して、自分たちが分からないことは手を出したくないっていうスタンスでした。
僕を含む社員が強引にウェブの仕事を取り入れようと働きかけましたが、残念ながら最後までその希望は叶いませんでした(泣)
もしweb展開してない会社の面接機会があったらさりげなく聞いてみるといいです。
「なぜwebをしていないのか」
「今後、webに手を伸ばす予定はあるか」
この辺り突っ込んで聞いてみると分かりやすいかもしれません。
相手の反応が「そこはウチの課題のひとつなんだよね」とか「社内にwebのこと分かる人間がいなくてね」なんて答えたら特に注意!
今後も積極的に取り入れることはなさそうです。
逆に、ちゃんとした理由があり、経営戦略としてあえて手を伸ばしていないのであれば、そこまで気にすることはないかなと思います。
営業がいない
営業がいない制作会社って意外と多いんですよ。
少数の会社だったり、代理店やクライアントと太いつながりがある会社ならむしろ「営業」の肩書の人がいないところも多いかもしれません。
普段、仕事が順調に回ってきている時はそれでもいいんですよね。
でも例えばリーマンショック的な不況が訪れた時どうなるか。
それまでは受け身でも仕事が回ってきてたのでしょうが、不況になると目に見えて仕事が減ってきますからね。
そこでこちらから動いて仕事を取りにいく必要があるわけですが、その時に営業ができる人がいないとかなり厳しいです。
さっきちらっとお話しした僕の1社目の広告会社も営業はいませんでした。
小さいながらも歴史のある会社で特にこちらから動かなくても、付き合いの長い代理店から仕事は常に回ってきている状況でした。
でも、リーマンショックの影響はモロに受けて仕事は激減。
経営陣は営業なんてしたことないので、仕事が無くなっていくのをただ指をくわえて見ているだけという最悪の状態でしたね。
結果的にその会社は倒産してしまいました。
まあおかげで僕のキャリアは無理やりステップアップの方向へと進まざるを得なくなったんですけどね(笑)
営業がいないことで、最悪の状況にもなりうるということはぜひ頭の片隅に入れておいて頂きたいですね。
若い社員ばかり
若い会社を否定するつもりはまったくありません。
ですが、コピーライターが所属するような制作会社に関しては、経験が豊富な中堅どころが必要なのも事実なんですね。
ITなどコンピュータ関連のベンチャー企業だと若い人だけの会社も珍しくないですが、そういう企業って仕事の内容的に知識があれば成り立つ側面があります。
年齢関係なく、スキルがあったり深い知識があればOKみたいな。
というかそういうジャンルだと、むしろ若い人たちの方が知ってることも多かったりするのかもしれません。
一方、紙媒体からwebまでメディアミックス的に展開しているクリエイティブ企業は業界の性質上、経験というものがどうしても必要になってきます。
というのも、うまく言葉では説明しにくいのですが、人と人のつながりだったり、人間的な経験値といったものがものを言う場面も多いんですよね。
知識として知っていることが多かったり、スキルが高かったりするだけでは弱いというか。
そういった人間的な経験を積むにはある程度年数が必要になります。
なので30代~の中堅どころの社員がその会社にいるかどうかはどうしても重要になってきます。
あとは単純に人材が育っているかどうかの目安にもなりますね。
30、40代になると結婚している人も多いので、そういった人たちがいることである程度安定している会社であることが分かります。(あくまで制作会社にしては、ですが)
経営者が制作も兼任している
これもよくある話です。
経営ポジション(社長など)を、デザイナーやコピーライターなどクリエイター出身者が担っている会社ということです。
まあでも世のプロダクションの大半はこのパターンが多いです。
僕の経験からもそうですし、周りを見回してみてもほぼこのパターンです。
逆に、そうでないパターンはどんなものかというと、例えば広告代理店出身者が立ち上げた会社なんかがありますね。
広告代理店の営業だった人が独立し、在職中に得たコネクションを使って制作会社を立ち上げるパターンも見たことあります。
ではなぜ要注意なのか。
それは単純に経営の仕方がまずい場合が多いからです。
これが少人数(2~3人)の制作会社とかならまだ個人事業の延長として考えられなくはないですが、10人とかになってくるとさすがにそうもいきません。
常に先のことを見据えながら、社員のマネジメントもきちんとしていかなければいけない。
そうなった時、クリエイター出身の人が社長だとなかなかそちらにシフトしていけない現実があるんですね。
手を動かしてなんぼの立場だったデザイナーやコピーライターが、経営ポジションに専念するのは案外難しいようです。
そういったケースを近くでいくつか見てきました。
ヘタに経営ポジションと現場のクリエイター職を兼任しようとして、結果としてどちらつかずになり自分たちの首をしめるみたいな。
そういった現実があるので、あえて会社を大きくしようとしない人もいるくらいですよ。
自分の下に目に見える範囲で動いてくれる2~3人を雇い、細々とやっているんですね。
逆にクリエイター出身でありながら、スパッと現場を離れて経営ポジションのみのに注力するパターンもあります。
現場のクリエイターとして作品を制作するのではなく、会社をクリエイトする方にシフトしたってことです。
さっき出てきた代理店出身者の制作会社と同じでコネクションは多いはずなので、経営に注力している分うまくいく確率はそれなりに高いはず。
少なくとも、経営と制作を兼任している人が上にいる場合とは雲泥の差がありますね。
面接の際、制作会社はこの辺りもポイントですので参考にしてくださいね。
最後に
今回は、コピーライターとして入社する前に読んでおきたい、注意するべき制作会社の条件をお話ししました。
書いておいてなんですが、これを知った所で「当てはまってるからこの会社はやめておこうかな」なんてことには多分ならないと思うんです。
コピーライター初心者はとりあえず潜り混むのが最優先なので、どんな条件であれ受け入れてくれるのであれば入社したい気持ちが強いでしょうし。
今回こういったことをお伝えしたのは、入社前に少しでも制作会社の現実を知っておいて頂きたかったからです。
広告を作っている華やかな部分だけを見るのではなく、当たり前ですが制作会社も1つの企業なのでいろんな悩みを抱えています。
そういう部分もあるんだよってことを知っておくだけで、いざ入社した時に理想と現実のギャップに悩まされることが軽減されるかもしれませんからね(笑)
今回の記事が、あなたのコピーライターへの道しるべになれば幸いです!